変身 / 嶽本野ばら

変身

変身 / 嶽本野ばら

嶽本野ばらの本を読むのは初めてでごんす。

土屋アンナ、深田恭子で映画化された「下妻物語―ヤンキーちゃんとロリータちゃん」の作者で、

ゴスだとかロリだとか、そっち方面の乙女には絶大なる人気を誇る作家さんということで、

どんなもんかなあと興味本位で1冊手にとってみたのです。

映画の下妻物語けっこうおもしろくてよかったもんなあ。

まあ、嶽本野ばらの存在を認識したのは、

例のタイーマ事件でなんすけどね。

最新刊が「タイマ」ってのがいいよなあ。

ちょっと冒頭を立ち読みしたけど、おもしろそうだったな。

それで「変身」なんですが、

普通におもしろく読めました。

もっと特殊な独特なワールド全開で、一般人お断り的な小説なのかと、

思っていたのですが、普通におもしろかった。

不細工すぎる売れない漫画家が、ある日目を覚ますと美形になっていたという物語。

フランツ・カフカの「変身」のパロディでスタート。

林家こぶ平師匠御用達ブランド、コム・デ・ギャルソンの服についてや、

メリーゴーランド、いやカルーセルというべきか、について、

熱弁する主人公が熱くておもしろかったなあ。

ハンサムマンになったところで、中身の暑苦しさは変わらない。

美形になったことで、とんとん拍子でデビュー。

人気漫画家になるし、女も寄ってくる。

どんどんのっていく感じが熱くておもしろい。

すべてうまく行くかと思ったけども、何かが違うみたいな。

顔が変わっても中身が変わってないもんだから、

女にはふられちゃうしね。

そりゃいきなりとしまえんのカルーセルエルドラドの素晴らしさなんて、

熱く語られてもね。

はあ?カルーセル麻紀?とわちも思ったぞ。

主人公の男はすっごい気障な男なんすな。

ロマンチックオタク。

書いてるマンガは少女マンガ。

自費で作った本を路上で売ってんの。

買ってくれた人に薔薇ローテローゼを一本あげるなんて、あんた貴族かみたいな。

まあ、自分で自分の気障に酔ってるタイプ。

ナルシストってやつかな。

バイロンの詩なんかを日常会話に持ち込むだもんなあ。

だから、女からおまえアホですかといわれて呆れられてしまう。

まあ、そんなこんなで自分にとって大事なものはなんだったかに気がつくという終り方。

けっこう普通に無難に終りますよ。

顔がまたブサイクに戻ったり、またイケメンになったり、

そういう展開が2、3度あるのかなとちょっと期待してただけに、

物足りなさを感じてしまったな。

でもおもしろかった。

痛い男が出てきて、ちゃんとそれを痛いと指摘する展開だから、

読んでて心地いいんすよ。

うわー、こいつきっついなあと思って読んでると、

その後、ちゃんと女がきっついわとつっこんでくれる。

そのテンポがよいから最後まで一気に読んだね。

まあ、わちが朝起きてハンサムマンになってたら、

中身まで変わっちゃうけどね。

今までの主義主張なんかクソ食らえってなかんじで忘れて、

ハンサムなものの考え方に変わっちゃうけどね。

変身 / 嶽本野ばら

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この記事へのコメント

  • 藍色

    こんにちは。同じ本の感想記事を
    トラックバックさせていただきました。
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    お気軽にどうぞ。
    2010年10月15日 11:35

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