金環蝕

金環蝕


金環蝕


外側はピカピカ光っているが、内側は真っ黒に腐っている。

それが金環蝕、ドドォーーーン!

こりゃおもろいなってことで、金環蝕

政治劇です。

総裁選で実弾(現金)をばら撒く。

ダム建設の入札で、便宜を図った建設会社から献金をうけるカラクリ。

裏のやり取りをさぐる金貸し。

新聞記者。

いろんな人間がそれぞれの思惑で、行動していく様を重厚なタッチで描きあげたドラマですね。

なんといっても、仲代達矢のいやらしい演技がいい。

福田康夫首相みたいなんすよ。

ほんと、なんか人を小馬鹿にした態度っていうんすかね、

喋り方、物腰、全てがいやらしい。

一見、ソフトで上品なんだけど、やってることは下品極まりないみたいな。

福田総理そっくり。

戦後のどさくさでのし上がった怪物金貸しを演じた宇野重吉もよかったし、

金の匂いに敏感なたかり屋みたいな政治家、三國連太郎もよかったねえ。

中村玉緒も出てたな。

西村晃は建設会社のオヤジまるだしだし。

主演級の俳優がそれぞれ、悪い奴を楽しそうに演じてます。

やっぱ悪い奴って、演じるの面白いんだろなあ。

そして、この映画はリアルテイストなので、当然、悪が勝つのです。

石川達三が実際の事件を元に書いた小説「金環蝕」が原作。

真相は明るみにでない。

真相がどうなのかっていうのは、みんな知ってるわけです。

大新聞の新聞記者が二人、世間話みたいに、

この裏の仕組みについて話すシーンがたびたびある。

新聞記者も知ってるけど、記事にはしない。

ダム建設にまつわる疑惑を追及するかに見えた三國連太郎は、

単に金や自分の派閥の力を示すためにやってるだけで、

ほんとうに追及する気などまったくない。

全てが仲間内で、わーっと騒いでうやむやで済ませるという茶番劇なわけです。

マッチポンプっていうやつですかねえ。

首相夫人の名刺の写真という証拠を元に全貌を記事にしようとした新聞記者・高橋悦史は抹殺されると。

はむかってきた金貸しは、脱税容疑で牢にぶち込む。

それで何事もなく処理されて終わりと。

まあ、結局、政治ってのは税金を右から左に動かして、

その間にいくらか抜いて自分の懐にいれるっていう作業なんじゃないかとか思うわけで。

古い映画だけど、全然古さは感じない。

改革だなんだといっても、変わりようがない世界なんだなと。

佐藤勝の世界

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