『検察側の罪人』を観たんだ【映画】雫井脩介原作、原田眞人監督、木村拓哉、二宮和也出演の社会派ミステリー



これは何がなんだかわからない。

何がやりたいのかあれこれ盛り込んで何もできてない。

木村拓哉を使うのならキムタク映画にすればいいのに、

そうせずにあれこれよくわからない要素を詰め込んで

意味不明なごった煮映画にしたのはなぜなのか。

月9のキムタク主演ドラマのノリで

やったほうが見れたと思うけどなあ。

キムタクを中心において

木村拓哉がキムタクを演じるキムタク仕様のドラマ。

これ以外に木村拓哉が輝ける場所はない。

なんでこういう中途半端な役をやらせるのか。

検事なんだけど、

過去の恨みをはらすために殺人や偽装工作に手を染めるという

2面性のある役で、

法の下の正義と私怨による罪の正義のあいだで

揺れ動くという表現力を問われる役を

キムタクにやらせようとしてる。

でもそれは無理なんだよなあ。

キムタクができるのは

迷いのない痛快なかっこいいキムタク役だけなので。

木村拓哉はかっこいいアイドルのキムタクをいつも演じてるわけで

その演技が身にしみついちゃってて

役を演じることはできなくなってる。

すべての動きがこの役はこういう人だからこうだというのではなく、

かっこいい男キムタクなら

こうかっこいい動きをするという考えのもとに

組み立てられている。

なんでもない普通に立ってるシーンとか

座ってるシーンとかでも

モデルみたいにポーズとってんのよ。

見てて苦笑いです。

やたらとポケットに手をつっこんだりだしたり、

ペンをもってみたり、斜めに腰かけてみたり

ジャケットを小粋に持ってみたりと

意味のない決めポーズみたいな体の動かし方する。

意味のない演技をしすぎる。

かっこいいいい男キムタクっていう役なら

そういうかっこつけた動きでいいんだけど、

法の下で正義をふるう存在でありながらも

復讐を止められない検事という役に

そんなかっこつけた立ち振る舞いいる?っていうね。

かっこいいキムタクという男っていう役を

やってる演技にしかなってない。

それに、不機嫌にボソボソ喋ると

リアルで自然な演技になると思ってるらしくて

一本調子でそればっかやる。

長年、キムタクを演じ続けた弊害だろうか。

役柄ではなくキムタクの動きしかできないからだになっている木村拓哉。

それでも話の中心に彼をすえて、

周囲を芸達者な役者でかためてあれば、

型どおりの周りの人間と型破りなキムタクといういつものやつで

見れる感じにはなるんだけど、

脇役もなんか型破りな感じでふざけてんすよ。

潜入ルポライターっていう吉高由里子の設定とかいらんような気がしたけどなあ。

ストーリーもなんだかよくわかんないんすよ。

特に後半バタバタしてて自殺した政治家の話にメインがうつるところが

ほんと意味不明なんすけど。

話の配分おかしくないかなみたいな。

最後に別荘でキムタクと二宮和也が対決するところとか

唐突すぎてなにがなんだかなんすけど。

キムタクが熱く突然俺の正義の剣を奪う気か!とかいうんすけど、

突然何いうとんの君、それとこれとは別の話だろみたいな。

そしてニノのフォ~!っていう雄叫び。

二宮和也のこの映画わけわかんねえ!っていう心の声でしょうか。

叫びたいのはこっちだよみたいな。

二宮和也の見せ場はもう一つあって、尋問シーンで大声張り上げて

容疑者を恫喝するとこかな。

ビーバップハイスクールにこういうキャラいたような気がするなあって

感じで面白く見れました。

恫喝されてる側の犯罪者役の人もいい味出てた。

「人を怒らせる方法」に出てる人みたいに

人をイラつかせる才能ある人だった。

あとなんだろこれっていうとこ多くなかったすか。

木村さんの奥さんはあれはなんなのか。

木村が家帰ったら奥さんが二胡弾いてんのよ。

どんな嫁だ。

娘は全身入れ墨だらけでガールズバー勤務。

よくわからない。

葬式で前衛舞踊に泣き女。

あれはいったいなんなのか。

人権派の弁護士らしいやつがアロハに

事務所が廃墟のようなビルのワンフロアー。

奥さんリーゼント。

ヤクザの手先の女工作員の一人スパイごっこ。

その変な遊びいる?みたいなのが多すぎる。

キムタクの演技と一緒。

その意味のない動きいる?っていうね。

変なのはキムタク一人で十分だよっていうね。

もっとシンプルに本筋に力いれようよっていうね。

もっとシンプルに昔の事件で時効まで逃げ切った犯人を

別の事件で犯人に仕立て上げて

裁こうとするキムタクとそれを知って

阻止しようとするニノでよかったんじゃないすかね。

正義とは何かみたいなリーガルサスペンスで

シンプルにやったらダメだったのかな。

そこをないがしろにして遊んじゃってんのよ、作り手が。

本筋がしっかりしてるから遊びが生きるわけで

本筋適当で遊んでたらただの悪ふざけ。

あと気になるのが革靴のサイズ。

めちゃでかくないすか、キムタクとニノの革靴のサイズ。

キムタク歩くたびに変な足音してるし、

なんかすごく歩きにくそうで

日常的にスーツと革靴にまったくなじんでないのがまるわかり。

スーツを初めて着た成人式の新成人、

就職活動中のリクルートスーツなみの着こなしで

なんか悲しくなるね。

スーツ組の役をこういうアイドルがやるとまったくうまくできなくて

やっぱアイドルは型破りな側の役をやるしかないんだなあ。

ニノは新人だからスーツがぎこちないのはいいんだけど

キムタクはベテランなのにあれじゃあなあ。

若作りしてかっこつけるのが仕事だから、

スーツ着て組織の歯車として長年やってるみたいなスーツ組の役は

じっくり役作りする時間とかないだろうから

やっぱ無理あるんだろね。

もうなんか悲しいっすね。

中年の悲哀を見たっていうかなあ。

若いときにやってきたことがまったく意味のない積み重ねで

中年になってから経験が花開いて魅力が増すどころか

逆にダメなのが目立っちゃう。

スーパーアイドルとして抱かれたい男ナンバーワンとして

人気ドラマヒットドラマの主演を

何十年もやってきた経歴がうそのようなかっこ悪さ。

SMAP騒動のときの立ち回り方も

問題の大きさをわかってなくて

体制側で甘い汁すって

年だけ取ったおっさんみたいでかっこ悪かったし。

そういう経験が俳優として

なんもプラスになってなくて

年齢を重ねた人間的な深みがまったくないというのが寂しすぎる。

痛いおじさんの痛いかっこつけを散々見せられて暗い気持ちになった。

キムタクでこれなんだから普通のおっさんはさらにひどいわけで

ほんと怖いなあ。

検察側の罪人 DVD 豪華版 [ 木村拓哉 ]
検察側の罪人予告編

関連する商品

この記事へのコメント