『アメリカン・バーニング』をGYAO!の無料動画で観た【映画】ピューリッツァー賞受賞作をユアン・マクレガーが監督したヒューマンドラマ



輝ける未来を約束されていたはずの男の

苦しみの一生を描いたヒューマンドラマ。

怖い。

これは怖い。

そこらへんのホラーよりも怖い。

よく言うじゃないすか。

独身で一人で年取ってどうすんの?

寂しいよ、困るよ、孤独だよ

孤独死だよって。

結婚して家庭をもっても孤独で寂しくて

最後は孤独の中で死ぬのだった!

なんてこったい。

わたちパパとけっこんちゆんだ~とか言ってた

幼いかわいい娘がテロリストになって人殺しして

逃げ回ったあげく孤独に

罪の意識で廃人になって暮らしてるとか、

美人の嫁がわたしはのぞんでないのに

あんたのせいでこうなったとかいちゃもんつけてきて

浮気に整形に好き放題やられるとか

いったい俺はどこから間違っていたのかみたいな。

結婚したことか、子供を作ったことか、育て方か、

どこから間違っていたというのだみたいな。

別に間違ったからこうなったわけではないところが

恐ろしい。

ユアン・マクレガーはスポーツマンで学園の人気者で

戦争から帰ってきてミス・ニュージャージーの

ジェニファー・コネリーと結婚して

父親の皮手袋工場をついで一人娘をもうけてと

同級生や町の人間誰もが

あいつこそ成功者、幸せになる者だと思われていたやつなのです。

人気者で裕福で奥さんは美人で何不自由ない人生を

おくるだろうとはたからは見えていた男だが

内実は苦しみの人生だったみたいな。

南部の黒人が多い地域が舞台になってんすね。

ブラックパワーの過激なデモやテロの時代も描かれます。

娘は吃音をわずらってる。

精神カウンセラーは、美しい母と比べられるプレッシャー、

完璧な家族の一部であることのプレッシャーが

彼女に吃音を引き起こしてると分析する。

ユアン・マクレガーはそんなバカなと思うわけ。

うちは普通の家庭だよと。

ユアン・マクレガーは人気者なんすけど、

気さくで素朴ないい人なんすよ。

南部の白人だけど黒人を差別するようなこともないし、

まっとうな優等生。

だから幼い娘が母親にするようにキスしてほしいとか

女を見せてきたときに、拒絶してしまう。

これはいかんみたいな。

真面目だから冗談でかわすとかできない。

そっから娘は父親との距離がさらに離れていき、

時代の流れで公民権運動が盛んになってきて

その運動に共鳴して過激派とも付き合いだす。

吃音は治ってません。

家庭での疎外感の受け皿として

その時はやってたブラックパワー運動が

ちょうどあったってだけですね。

娘に政治的な思想とか理屈とかありません。

ベトナムでは今こうしている間にも

人が殺されているとかなんとか言ってるけど

個人的なフラストレーションのはけ口に

政治運動を利用してるだけの

愚かな子供です。

反抗したいところに、

ちょうどそういう時代の流れがきただけ。

なので過激派に利用されて捨てられます。

過激派はこういう金持ちの子供を利用しますね。

資金源として、性欲処理係として

こういう甘ったれの金持ち娘を仲間に引き入れて

利用するだけして捨てる。

娘は郵便局を爆破して逃亡で行方知れず。

ユアン・マクレガーは探すけど見つからない。

もう最悪ですよ。

子供が反抗するだけでなく人殺しまでして

行方知れずで逃げ回ってるとか地獄でしかないのだが

まだまだ序の口だぜ。

娘の仲間の女が接触してきて

精神をなぶられて金とられたりするし、

嫁は精神がおかしくなって

工場で全裸でアワワワって感じで精神病院おくりだし、

こんなことになったのはあんたのせいよって

とんちんかんな恨み言言ってくるし、

突然整形して前衛美術とかに興味もちだして

まるで昔を取り戻そうとするかのような行動にでる。

それを元気になってよかったと

生暖かい目で見守るしかないユアン・マクレガー。

善良でまじめでまっとうな男であるユアン・マクレガーは

どうしてこんなことになったのかわからず苦悶します。

娘の居場所がわかって会いに行くんすけど、

娘はジャイナ教徒になってスラム街で暮らしてます。

ジャイナ教って不殺生を徹底する苦行をモットーとする宗教みたいで

空気を汚さないように口元をベールで隠したり、

歩くときは足元の生物を殺さないように注意したりと

自らを罰するような生活を娘はしてるわけです。

なんと吃音は治っている。

郵便局爆破犯はお前かって聞くとそうだっていうし、

過激派を紹介してくれたのは精神カウンセラーで、

過激派グループに監禁されてレイプされて捨てられて

みたいな身の上話を聞かされる父親ユアン。

利用されて人殺しまでしてズタボロになって

自分を罰するために極貧生活をおくっている娘。

そんな娘の姿を見せられる父親の気持ちはいかに。

ユアンの中では、幼いころの

パパだいちゅき~って言ってるかわいい娘の残像が残ってるので

この変わりようのショックがものすごいわけです。

輝かしい未来しかないと思っていた若かりし頃の自分。

誰も想像もできない地獄が待っていたみたいな。

怖すぎた。

結婚って恐ろしいもんですね。

家庭って恐ろしい。

まあ、そりゃ結婚しない人、

子供を作らない人だらけになりますわな。

自由恋愛でおまかせしますってなったら

結婚とか子育てとか最初からやりませんってなりますよ。

いやー、だから昔はお見合いとか家と家の取り決めとかで

強制的に結婚させるシステムがあったんすね。

ユアン・マクレガーはいったいどこから俺は間違っていたのか

って思うんすけど、彼は別に何も間違ってないのが怖いとこです。

真面目にやろうがどうしようが

親子といっても他人なので

相手が思い通りにならないこともあるし

時代の流れで大きな変化に飲み込まれることもあるし

なんの問題もなく

幸せ家族でハッピーハッピーな人生をおくれる可能性は

かなり少ないわけで。

子供を作るって怖いっすね。

自分の記憶をたどっても、親不孝をした記憶しかない。

親孝行なんて一切しないまま、

親に迷惑だけかけた記憶しかないんすもんねえ。

家庭を持たずに独身でも孤独で辛い。

家庭をもっても孤独で辛い。

どっちにしろ人生はつらいよみたいな。

怖すぎる話だね。

アメリカン・バーニング [ ジェニファー・コネリー ]
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