『フェリスはある朝突然に』を見たんだ【映画】マシュー・ブロデリック主演、学園の人気者フェリスが学校をさぼった一日を描くコメディ



いやあ、なんとも不思議な映画ですね。

あらすじだけ聞くとなんてことない青春ムービーなんすけどね。

高校卒業間近のフェリスが親友と彼女をさそって学校をさぼる。

フェリスのさぼりの証拠をつかもうと

悪戦苦闘する学長をよそに

3人はシカゴの街でさぼりを満喫するみたいな話で

ただの青春コメディとして楽しめます。

でもこれって裏読みするのがおもしろい映画じゃないすかね。

時代の空気を切り取った資料的価値のある映画っていうかね。

主人公のフェリスからしておもしろいキャラしてんすよ。

フェリスは学園の人気者。

体育会系、金持ち系、オタク系、ゴス系どこにも属してないのに

どのグループからも一目置かれてて

絶大なる人気を誇る生徒なのです。

それがなぜなのかさっぱりわかりません。

演じるマシュー・ブロデリックはイケメンでもないし、

家は小金持ちだけどずば抜けて大金持ちってわけでもないし、

頭がいい秀才や特殊技能をもつ天才というわけでもない。

でも人気者なのです。

仮病でさぼるフェリスにお見舞いの花が届いたり、

話が大きくなってて

臓器移植のために募金をつのるやつがいたりで

みんなフェリスが大好きなのです。

普通に見てたらなんでこんな人気者なのかさっぱりわかりません。

しかも性格もよくない。

というよりサイコパスです。

犯罪をなんの躊躇もなくやれる。

自分の楽しみのためならば、他人を利用することに

なんのためらいもないタイプです。

学校のルール、社会のルール、

なにそれ?ルールはおれ自身だよっていうね。

フェリスは完全なる自己中心的人物なんすよ。

それをあらわすのにフェリスが画面越しに観客に向かって

話しかけるという見せ方をしています。

そう、これは映画だ、そこで見てるやつがいるのは

わかってる、だからなんだってんの?みたいな。

映画の中の人物は

観客を意識しないのがルールみたいなもんですけど

そんなルールは知らないとばかりに観客に話しかけ、

マイペースにやる男がフェリス。

映画のルールさえ簡単に破る。

まあ、だからフェリスは人気者なんすかね。

完全にマイルールで生きているパーフェクトヒューマンだから

崇拝されるのかなあ。

ディオみたいなもんすかね。

さすがフェリス、おれたちができないことを

軽くやってのける、そこにしびれるあこがれるう~ってことか。

だから人気者なんだろね。

一緒に学校をさぼるやつらもいいんだよなあ。

親友の男は精神病んでるの。

うつ病かなんかで薬たらふく飲んでて

なんか具合悪そうなんすよ。

フェリスにいいように言いくるめられて

父親が大事にしているクラシックカーのフェラーリを

父親に無断で乗り回すことになる。

親友は父親とうまくいってないんすよねえ。

親父はフェラーリのレストアに夢中で家族とは冷え切ってる関係。

それで悩んで親友は薬漬けになってるって感じ。

フェリスがルールに縛られず

欲望のままに好き勝手やって人気者で精神も良好。

それとは真逆でおもしろい。

病んでた彼がフェリスと一緒にさぼった一日で変わる。

っていうかほんとに親友なのかな。

フェリスが病んでるとろこにつけこんで、アッシーとして利用してるだけに見えたけど。

フェリスの妹も似たようなもんすかね。

フェリスが要領よくさぼるし

親や先生ら大人たちをうまく丸め込むのを見てていつもムカムカ。

アニキはいつもうまくやっててみんなだまされてるのに

人気者っていったいなんなの?ムカつくわみたいな感じで

ストレスいっぱいなのです。

好き勝手やってしかもうまくいってる兄を

認められなくていらいらしてんすけど、

チャーリー・シーンに、そら兄貴のせいじゃない、

お前の問題だといわれて腑に落ちる。

他人がやってることにあれこれ思いを巡らせる暇があったら

自分の楽しいと思うことに時間を使ったほうがいいんじゃねみたいな。

ヤク中で警察にご厄介になるろくでなしの

チャーリー・シーンにズバッと本質をつかれたこといわれて

あっ!そうだわ、そのとおりだわとスッキリです。

他人がうまくごまかして楽しもうが

なにしようがそれが自分と関係あるのかい?

そんなことより自分が人生を楽しむことに集中しようぜみたいな。

フェリスは完全にそれができてるわけで、

そういうサイコパス的生き方ができる人が

成功者であるという時代の空気。

それができないやつは病むかひどい目に合うという時代。

学長はフェリスのさぼりをわざわざあばこうとして

さんざんな目にあいますからね。

生徒のさぼりなんかほっとけばいいものを

わざわざ首突っ込むから時間も無駄にし、ひどい目にもあう。

彼女はフェリスのさぼりにつきあって

いろいろあってわたし彼と結婚することになるなと確信する。

フェリス的な生き方をする男と結婚するのが女としての

幸せでもあるという時代。

それが映し出されている映画なので興味深いですね。

そんな彼女の腕にはカルティエの腕時計が。

とことん裕福なんだなあこいつらは。

両親は共働きで不在がちなので自由に遊べる。

親の収入は多いので

車、パソコン、ステレオ、シンセサイザー、電話と

高価な遊び道具が与えられ、テレビではいけてるMTVが放送されている。

これは当時見るより、今、見たほうが味わい深い映画じゃないすか。

サイコパスこそが成功者であるという

サイコパス時代の到来を告げた記念碑的映画。

上から目線で人生俺様ルールで好き勝手するのが正解。

予告編


フェリスはある朝突然に スペシャル・コレクターズ・エディション [ マシュー・ブロデリック ]

【初回31日間無料/dTV】月額500円(税抜)で映画・ドラマ・アニメ・音楽ライブなど12万作品が見放題!

関連する商品

この記事へのコメント