『ゼロの焦点』を見た【映画】松本清張原作ミステリー



ゼロの焦点

戦後のドサクサの暗黒面。

やっぱこの暗さがいいんだなあ。

松本清張は。

ただのミステリーとして見たら

そんなにおもしろくない。

殺しの方法とかはどうでもいい。

人には知られたくない過去があるっていう

そういうドロドロした部分がおもしろい。

しかし、男の気持ちがよくわからない。

謎が多い。

名前も仕事も偽って

女と生活していた理由はなんだろか。

現地妻的な感覚だったんすかねえ。

東京へ引っ越して

結婚もして新しい生活をするとなって

女をどう始末するかっていうことが

事件の発端になってる。

男がうまく女と別れたら

こんなことは起きなかったわけで。

ただ別れを切り出すこともできない。

黙って失踪することもできない。

後ろめたいから。

結局、偽装自殺を計画するとか

めちゃくちゃな行動だなあと。

そういうめちゃくちゃで変なとこも

戦後の混乱期の残り火がまだ残ってるから

みたいな感じがしておもしろいですね。

ちゃんとした仕事があって

結婚して家庭をもってみたいな

普通の日常が繰り返してるような気がしてるけども

ほんの少し過去に遡れば

みんな後ろ暗いことしてた時代があった。

まあ、結婚したばかりの夫が失踪して

妻が夫を探すうちに

真相にたどり着くっていう話で

妻が探偵役で名推理を披露するのだが

真相は推理よりさらに後味の悪いものだった。

こういうなんすかねえ、

絶対にバレたくない、

バレたら終わりだ破滅だみたいな感覚って

現代ではなかなかわかりにくい感覚じゃないすかね。

なんだろな。

みんな明るく前向きに

楽しく暮らしてるポーズをしてるけども

そのすぐ裏には暗く後ろ向きな

ドロドロした知られたくないものが存在している。

どんだけ偉くなっても

過去は消えないという怖さかなあ。


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