『TAKESHIS'』を観た【映画】たけしがたけしを演じた北野武監督12作目




TAKESHIS'

これはおしい。

いやー、けっこうよかったんすけどねえ。

クリストファー・ノーランの「インセプション」になるかと思ったら

終わってみたら黒澤明の「夢」だった、ズコーッみたいな。

北野武の一番やりたかった話っていうかね、

こういう現実と非現実、夢と現みたいなやつが

好きで作りたかったんだろなっていう感じがする。

何重にも世界がレイヤーで入れ子になってる話。

そういうの好きな人多いっすよねえ。

それをうまく娯楽としても見れるようにやると

「インセプション」で、

ただイメージの羅列でこんな夢を観た的なスケッチになると

「夢」になってしまうみたいなね。

出だしは上々。

おもしろいんすよ。

映像が連想ゲーム的にリズミカルに変化していく。

脈絡がないようでつながりを感じる映像になってて

映像コラージュのおもしろさがすごいある。

テンポもいい。

畳み掛けるような勢いがあって

これはいいぞって感じなんすよ。

映画監督として成功している北野武と

売れない役者でコンビニバイトする北野。

両者の世界が同時に平行存在しているようで

コンビニバイトの北野の妄想が監督の北野であるようで

監督の北野の夢がコンビニバイトの北野でもあるような

2つの世界が平行でありながら

表裏一体の関係でもあるみたいな

非常におもしろい世界が構築されていくわけ。

何にもないところにブロックを積み上げていって

最初は何がなんだかわからないけども

積み上がっていくうちに大きな城が出現していくみたいな

世界が見えてくるみたいな気持ちよさがある。

前半は最高におもしろかったんすけど、

やっぱ後半はダメになっちゃったんすよ。

だらだらし始めて、

前半のあのテンポの良さはどこにいったのかって感じです。

終わらせ方がわからないから

うだうだ回り道してるみたいになってしまってる。

タップとかあんなに長くやる必要ないし、

見ててさっさとぶっ壊せ!とイライラする。

美輪明宏のヨイトマケの唄には笑っちゃったけどね。

前半はなにかが組み上がっていっているという

構築されていく快感があるのに、

後半は、あれ?もしかしてなんにも組み上がってないのか?みたいな。

ブロックが組み上がっていって

城らしきものが出来上がりつつあると思ったら

ぐちゃぐちゃのなんかの塊が出来上がったよみたいな。

結局、イメージの羅列で終わってしまったなっていうかね。

現実と夢、入れ子構造の世界、仮想現実、

そういうテーマはみんな好きなんすけど、

単なる断片の羅列になってしまうと面白みがなくなってしまう。

いやー、最初はよかったんすけどねえ。

北野武監督って順撮りするらしいから、

後半、飽きちゃったんすかねえ。

京野ことみとかよかったけどなあ。

寺島進とのコンビなんかほんとよかったよ、テンション高くてさ。

いつも嫌がらせするいかれたおばさん役の

岸本加世子とかいいんだけどねえ。

なんか惜しい映画だったなあ。

でも、最近の普通すぎて退屈な北野映画に比べると

断然おもしろかったけどね。

この時期の作品はまだ映像に切れがある。

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TAKESHIS' [ 北野武 ]


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