鉄の旋律 The best 3 stories by Osamu Tezuka / 手塚治虫

鉄の旋律

鉄の旋律


鉄の旋律」「悪魔の開幕」「イエロー・ダスト」の三篇が入った短編集。

どれもダークでハードな感じの話で、手塚治虫の漫画のなかでは大人むけかな。

鉄の旋律は、マフィアに両腕を切り落とされた男が、

復讐の一心で義手を自在に操れる超能力を身につけて、マフィアを殺していくっていう話。

最初、おおハードな話だなと思って読んでたんす。

主人公はかなりのん気な性格でね。

妹がマフィアの息子と結婚するってのに、

マフィアも結局は人間なのさ、とかいっちゃって、のん気に構えてる。

まあ、そんなのん気な性格なので、知らずに一族を裏切るようなことしちゃって、

腕を切り落とされてしまうんですな。

大甘だった男が復讐の鬼となるんだなとわくわく見てたら、

いきなりPK(超能力)がでてきて、こりゃまた雰囲気が変わってきたってかんじで、

いい意味で期待を裏切ってきた。

リアル路線かと思ってたんだけど、SFでした。

人間の負の思念の強さ、それは自分の身も滅ぼす両刃の刃。

復讐したいという負のパワーは、超能力を会得させるほどの生きる原動力になるわけですが、

そのパワーがまた自分を傷つけることになってしまうわけで。

不条理ですな。

3篇のなかでは、悪魔の開幕もおもしろかったな。

体制側の人間が反体制側の人間を始末するには、どういう手段を使うのかってかんじでかなりリアル。

Damons / 米原 秀幸

ぼくのマンガ人生 / 手塚治虫

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