メガゾーン23




がらんどうなガーランド


全てが輝いて見えたあの時代。

適当にバイトをすれば、夜な夜な仲間と大騒ぎして

遊べるぐらいの給料は稼げるし、

まわりの仲間は、夢を追いかけやりたいことをやっていた。

歌手志望、女優志望、映画監督志望。

自主制作で映画作ったりしてたんすねえ、あの頃の夢見る若者は。

前途に夢が広がっていた80年代。

このアニメの舞台設定が絶妙です。

変形バイクやら、全てはでっかい宇宙船の中に作られた擬似世界だったとか、

SF的な小道具を駆使したお話になってますが、

けっこう適当で作品としての完成度はイマイチなものがあります。

そういうSFよりも、主人公たちの生活感がたまらなく香ばしくておもしろい。

矢作省吾はバイク兄ちゃん。

街で知り合ったダンサー志望の高中由唯と知り合いになるところから話はスタート。

新宿アルタ前のオーロラビジョンとか町並みがいい感じです。

バイクのケツにのっけてやったことから電話番号を聞き出して知り合いになるんすけど、

いかにも80年代な軽さのある出会いでいいんすよ。

あー、若さが弾けてるなあってかんじで。

また彼女と逢いたいなとか思ってるところに、

知り合いが試作品の軍用バイクを盗み出してくる。

それがガーランド

軍の関係者に追われるはめになった矢作。

危ないブツを手にした矢作。

これが普通ならさっさと手放すのだが、そこは80年代、イケイケドンドン。

勝手にガーランドを赤にペイントしなおして、

テレビのお昼の生番組でガーランドを公開しようとする暴挙に。

正体不明の軍関係者と一戦交える気満々です。

そんで、カーチェイス、バイクチェイスとかロボット形態になってのバトルっぽいこととか

追手と繰り広げるんすけど、なぜか一段落ついて、

それ以上は追ってこないし、矢作も普通の生活に戻って、

マクドナルドでバイトしたり、自主映画に出演したりしてんですよ。

あれ?ガーランドを取り戻しに来ないの?ってかんじで、

展開がなんか気が抜けたようになっちゃうのです。

高中由唯が枕営業して主役を勝ち取ろうとしてるところに、

ガーランドで乱入とか。

これもなんだかおもしろかったっすね。

プロデューサーと寝て仕事をとろうとラブホテルに入った高中を追ってきた矢作。

どこだ!彼女はどの部屋に?

ガーランドの熱感知センサーと盗聴システムを駆使して、

ラブホテルの部屋を次々とスキャンしていく。

ハイテクを駆使した覗きか。

けっこうエロなシーンもあるんすよ。

この世界は、万能コンピューター・バハムートが巨大宇宙船の中に、

設計した擬似1980年代であり、

宇宙の敵と戦争状態に突入しつつあることを軍のお偉いさんB.D.に

知らされた矢作はなんともいえない自暴自棄な気持ちになってしまい、

高中を呼び出す。

やりたいんだよ…(超不機嫌な態度)、いやならいいんだ……。

おいおいなんというストレートな。

それでやれちゃうのだからなんとも。

セックスして気持ちよがってる高中の姿に、

この世界の秘密を語る二人のダイアログがかぶさるという

エロと説明を同時にこなす演出が斬新。

斬新といえば、時祭イヴというキャラクター。

伊達杏子みたいなもんすかねえ。

コンピューターが作り出したバーチャルアイドル。

歌はヒット、自分のテレビ番組も持ってるスーパーアイドル。

また、歌ってる歌がけっこういいんすよ。

80年代初期の典型的なアイドル歌謡曲ってかんじで、ちょっと切なかったり、

きゅんっとしちゃったりする曲で。

「風のララバイ」っていう曲が一番よかったかなあ。

うーむ、SFアニメとしてはどうしようもなくつまらんけども、

時代の雰囲気とガーランドのかっこよさは抜群。

お気楽ゴージャスだった毎日が、

戦争に突入していく不穏な毎日に変わっていく怖さみたいなものを

表現したかったのかね。

終り方は中途半端でなんかはっきりしなかったので

つまらんという印象しかないけど。

続編がpart2「秘密く・だ・さ・い」と

part3「イヴの目覚め/解放の日」とあるけど見なくてもいいかもね。

絵柄が北斗の拳ぽくなってるし、ストーリーもただの未来の戦争みたいになってて、

メガゾーン23の一番良いところ、80年代の香りがまったくなくなってる。

ただの出来の悪いSFアニメってかんじなので。

まあ、メカ類は良くなってるけどね。

メガゾーン23といえば1作目だけで十分ですな。

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