『吸血鬼ゴケミドロ』を観たんだ【映画】地球外生命体吸血生物ゴケミドロの恐怖を描いたSFスリラー



極限状態の人間の本性むき出し合戦「吸血鬼ゴケミドロ

遅すぎた……、なにもかもが遅すぎたんだあああ。

怪獣映画かゴシックホラーかのような題名ですけど、

立派な反戦映画です。

戦争で不毛な殺し合いを続ける人類。

今がチャンスとばかりに

人間を皆殺しにして地球をのっとろうと

やってきたのが宇宙人ゴケミドロです。

なんかとろとろのゼリー状の物体が宇宙人らしいです。

人間の額に割れ目をつけて、

そっから体内に侵入するようです。

天下御免の向こう傷。

それがオレンジ色に光り輝くUFOに乗って

地球にやってきたわけですが、

最初にその空飛ぶ円盤と接触したのが

羽田から伊丹へ飛んでた飛行機。

墜落です。

どこに不時着したのかもわからず、

無線も壊れてるのでSOS出来ずという状況になる。

まずサバイバル密室劇になるんすね。

極限状態にほうりこまれた人間たちが、

自分のエゴをむき出しにして、

足の引っ張り合い、

出し抜きあいをやりあうようになるという

遭難ものによくあるドラマなんすよ。

これがおもしろい。

またさ、この乗客の顔ぶれが濃いのなんの。

過激派なんすかね、飛行機の爆破をたくらんで

時限爆弾を持ち込んだ男に、

ブリタニア大使を狙撃した帰りのスナイパーに、

有力政治家と

その政治家を後援して

仕事をまわしてもらってる兵器会社の社長、金子信雄に、

ベトナム戦争で味方のナパームで吹っ飛ばされて

死んだ兵士の奥さんというこってりしたとりあわせ。

この濃い面々が乗り合わせた飛行機に、

地球を侵略しに来た宇宙人のUFOが接触するという

なんとも豪華な偶然が発生したのである。

このメンバーに、副操縦士とスチュワーデス、

精神科の医者(どうみても患者)やらが

加わっての人間模様がいいんですよ。

水~、水をくれ~!とのた打ち回る政治家にたいして、

いままでぺこぺこしてた金子信雄が、

水筒から水をちょろちょろだしながら、

政治家をののしっていたぶるシーンは絶品ですな。

ま、そういう人間の本性むき出しのドラマがありつつ、

ゴケミドロの攻撃もありつつで、

サバイバルのためにみんながんばるのだが、

ひとり、またひとりと死んでいくわけ。

まあ、それでラストになるわけですが、

ある意味衝撃的ですね。

ちゃんと作ってあったら、

おおってかんじになると思うんすけど

適当なんすよねえ。

飛行機が墜落したのが、

思いのほか町に近い場所だったので、

おいおいって思ったなあ。

脱出だああといって走って行ったら、

すぐ舗装された道路に出るのです。

そんなとこに墜落したなら、

すぐ救助がくるだろう。

ラジオで、飛行機の行方はまったくわからんと

放送されていたのはなんだったのか。

と思っていたら、ゴケミドロの侵略はすでにかなりのとこ進んでいて、

人類滅亡は時間の問題だったのだああああ。

そこで、遅すぎたのだあああという叫びがでるわけ。

地球人が戦争なんぞやらずに平和に暮らしていたら、

ゴケミドロのターゲットにはならなかった。

戦争なんてやるもんじゃない。

それがわかったけども、

時すでに遅しという後悔、懺悔、苦渋の叫びがむなしく響き渡る。

これ反戦映画ですね。

閉ざされた空間に閉じ込められた人間たちが

本性をむき出しにして争う人間ドラマに、

宇宙人の攻撃からどう逃げるか生き延びるかという

サバイバルドラマが組み込まれ、

さらに反戦メッセージがのっかってるという、

かなり充実した内容。

これはリメイクしたらおもしろそうですね。

アダムスキー型UFOのどことなくかわいいデザイン。

唐突な落石。

ゴケミドロが寄生するときのマネキン人形。

時限爆弾の思いのほかしょぼい爆発力。

ゴケミドロに寄生される前からあやしい風貌の高英男。

高英男は、なんなんすかね。

最初から、宇宙人みたいな雰囲気でものすごく怖い。

映像的に改善すればかなりおもしろくなりそう。

予告編
「宇宙大怪獣ギララ」・SF怪獣映画サントラコレクション

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