その日のまえに / 重松清

その日のまえに


その日のまえに / 重松清



“その日”とは、死ぬ時ということ。

人の死ぬ間際についてのドラマの話。

「ひこうき雲」「朝日のあたる家」「潮騒」「ヒア・カムズ・ザ・サン」「その日の前に」「その日」「その日のあとで」の7章。

ひとつひとつの章が、独立した短編のようにも読めるようになってて、

こっちの話の主人公があっちの話でもでてきてってかんじです。

まあ、というかこれはそれぞれを独立させてしまってもよかったんじゃないかなあと思うけどね。

それぞれの話を無理やりくっつけた感がちょっとあるし。

まあ、なんていうんですかね、

こんな悲しいことは自分だけしか体験してないと思ってしまうけども、

身近にいる他人も、

自分と同じようなことを体験しているんだよっていう、

この死に対面するっていうことは、なんでもないありふれたことで、

普遍的な出来事なんだよっていう効果を出す意味では、

登場人物が少しずつつながっていることにも意味はあった。

帯にも涙!涙!!涙!!!とあるように、

最後の「その日の前に」「その日」「その日のあとで」は、けっこうじんわりときます。

でも、はっきりと単純に悲しいとか泣けるとかいうもんでもないんすよ。

これエンターテイメント小説じゃないからね。

文学してるから。

物語の展開で楽しませるタイプのものがエンターテイメント、

普段、はっきりと言葉にできないけども、

確かに存在する“この感じ”をどうにか文字で表現しようとするのが文学であるならば、

この小説は文学タイプです。

死は悲しいと単純にいうけれども、

人の死に対面したときの感情や涙の意味は、

そう簡単に悲しいという言葉では言い表せない。

複雑にからみあった、なんと名前をつけていいのかわからない感情を

なんとか文字の上で再現しようというチャレンジ。

作者がなんとか表現しようと攻めてる空気が強く感じられたので、

単純に話の展開に酔って泣けるっていう類のものではなかったです。

泣けるというより、お気楽な悲劇をやってお茶を濁す作家が多いなか、

文学をやろうとしている気概に感心したってかんじですかね。

大林宣彦監督で映画化されたみたいですね。

嫁さんが永作博美っていうのは、ああわかるってかんじだけど、

夫がナンチャンっていうのが、大丈夫かなあ。

噛み噛みマシーンの南原清隆がどんな演技をしているのか心配です。

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