『スパイ・ゾルゲ』を観た【映画】篠田正浩監督、実在のスパイ、ゾルゲを通して激動の昭和を描いた歴史ドラマ

「スパイ・ゾルゲ」 スパイ・ゾルゲという題名なのに、 ゾルゲの物語だと感じられない。 いや、ゾルゲの女関係とかいろいろと 描かれるのだけど、 ゾルゲのプロフィールを軽く紹介して いっているというだけに見える。 こういう人間とかかわって、 こういうことがあって、 こういう情報をスパイしたんだということは わかるんすけど、 ゾルゲの物語を期待して見てるのに、 ただの紹介止まりで ゾルゲの物語がないのです。 だから、3時間もあるのに何もゾルゲのことに 感想を持てない。 ゾルゲがかっこいいとか悪いとか、 ひどいとかいいやつだとか 魅力があるとかないとか、 かわいそう憎たらしい そういう感想が一切浮かばないのです。 ゾルゲという人間になんの感想も浮かばないような 作りになってる映画なんすよ。 それがどうなんだろなと。 題名がゾルゲなのにゾルゲの物語がない。 残念な映画でした。 それとすごいサスペンスなスパイの攻防戦があるのかと 思って見始めたらそんなのは一切ない。 歴史人間ドラマであって スパイサスペンスではなかった。 いやー、スパイを主役にして戦争を舞台に 人間ドラマを描くというのは全然ありなんすけどね。 ゾルゲという人物の眼に 日本の戦争はどう映ったのかみたいなの。 それはそれですごいサスペンス…

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『北斎漫画』を観た【映画】浮世絵師・葛飾北斎の生涯を緒形拳、田中裕子、樋口可南子、新藤兼人監督らで映画化

「北斎漫画」 こってりしてるなあ。 やっぱこの時代の役者のちからって半端ないっすね。 そんな馬鹿なというアホなシーンでも 成立させてしまう役者の人間力といいますか。 演技力がどうこうというよりも、 なんだろな、熱量というか ヒトとしての肉体の躍動感というか、 そういう熱で見せるみたいな感じがするんだよなあ、 この時代の俳優って。 緒形拳、西田敏行、樋口可南子、田中裕子。 なんなんすかねえ、この迫力というかなんというか。 熱演とかいうレベルじゃないもんなあ。 頑張って演技してるというんじゃなくて、 こういうおかしな奴がいる、 おかしな奴らがなんかしてるという風に見えるわけ。 濃い芝居がかった芝居なのに、 逆にナチュラルに見れてしまう。 その凄さがある映画だったなあ。 半裸の樋口可南子にタコがからみつくとか、 なんだこりゃなんすけどおもしろく見れてしまう。 老人になってからのシーンなんか、 老人コントかみたいな雰囲気なんすけど、 おもしろくて目が離せない。 田中裕子が子供の役で、 おっぱいほりだして大の字で無造作に寝てたりする。 70歳の老婆になって 死に際の西田敏行におっぱい吸わせたりもする。 そんなの無理あるよっていうのを さらりと普通にやって見せてしまう。 役者って怖い仕事だなあと思っちゃうなあ。 俳優な…

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『桜の森の満開の下』を観ました【映画】

「桜の森の満開の下」 櫻の樹の下には死体が埋まっているとかいないとか。 まあ、なんていうか、 ちょっと不思議な昔話みたいなかんじでしたねえ。 実写時代劇なんだけど、 にっぽん昔ばなしのアニメを見ているかのようなかんじがした。 満開の桜の樹の下を通ると気が狂うと言われていたと、 子供の作文の朗読みたいな棒読みナレーションからスタートするんだぜ。 山賊の若山富三郎はなんかかわいいし。 はやりのムートンブーツなんか履いてて、 半ズボンで野山を走り回るコロコロ体型のおっさん。 かわいすぎだろみたいな。 まあ、半ズボンではないですけどね。 岩下志麻の妖艶な美しさもなかなかですけど、 彼女は生きた人間なのか はたまた桜の木の精霊なのか、 みたいな浮世離れした幽玄さを漂わせているのだが、 画面に妖しさが足りないのです。 闇がない。 画面が明るすぎる。 影がない。 なので、現代人が昔風の服装をしてるように見えちゃうんだよなあ。 野山だけど、このカメラのフレームの外側には 電信柱とアスファルトで舗装された道路があるんだろうね っていうかんじがしちゃうんだよなあ。

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