甘い人生

甘い人生


甘い人生


うーむ、なんだかよくわからない映画だったのな。

はちゃめちゃ系のバイオレンスアクションかなあとラストシーンを見るまでは思ってました。

タランティーノとかロバート・ロドリゲスの「レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード」みたいなノリのアクション映画かなと。

しかし、最後のシャドーボクシングのシーンを見て、

これは…、もしかして夢オチというやつなのか……と、

よくわからなくなってきた。

平凡な男が、自分に裏の顔があったらこんな物語があるんじゃないかと、

退屈を紛らわすために夢想したということなのかと思った。

うーむ。

でも、想像の世界であるのなら、もっと分かりやすいおもしろいストーリーを考えるんじゃないかとも思う。

ボスの女とは、もっと露骨に恋愛関係になって、二人で逃避行するとか、

そういうのを普通は想像すると思うんだけど、

イ・ビョンホンは、いいなあとは思うけどただそれだけで、

手をださないわけで。

恋をしたことがない男が、ほのかに恋心をいだいて、

冷静な判断をできなくなったという、非常に微妙で分かりにくい話。

浮気現場を押さえながら、1回見逃してやっただけで、

あそこまでリンチされるというのも、よくわからないし。

想像の世界なら、もっとわかりやすい話になってるはずだと思いつつも、

死んだなと思ったら死んでなかったという、イ・ビョンホンの常識はずれの無敵ぶりが、

これは夢の話なんじゃないかとも思ったり、

なんか結局なんだったのかよくわからないーのよ。

うーむ、でもこれは夢オチではないと思うなあ。

なぜか?って、

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マンダレイ

マンダレイ

マンダレイ


ラース・フォン・トリアー監督「ドッグヴィル」の続編。

最小限の簡素なセットで感じの悪い話が展開していくという基本ラインは前作と同じなのだが、

インパクトはだいぶ薄れて、うわー、これなにこれみたいなのはなかった。

最初から、こんなのうまくいきっこないなあという雰囲気があるし。

話は前作の続きから始まる。

柵に囲まれたマンダレイという大農園では、70年前に廃止された奴隷制が存在していた。

そんなのおかしい!ってまたグレースがしゃしゃりでるわけです。

「ドッグヴィル」ではニコール・キッドマンが、グレース役でしたが、

今回は、ブライス・ダラス・ハワードになってます。

黒人を奴隷から普通の市民に解放するつもりで、

民主主義とはなにか、共同体での生活とはどんなものかを教育していくグレース。

それは苦難を乗り越えうまくいくかに見えたが……。

最後に種明かしっていうか、ネタばらしがあって、

グレースみたいな理想ばっかりおいかけても、

実際はそうはいかない。

最悪な事態を避けるために、

おかしいと分かっていても現状を受け入れ継続していく選択もあるのだよ、ワトソンくん。

なんとも皮肉な結果に。

エンドロールは黒人解放運動の時代のモノクロ写真がスライドショーで流れる。

キング牧師とか映ってたなあ。

その一番最後に、

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愛と哀しみのボレロ

愛と哀しみのボレロ


愛と哀しみのボレロ

3時間を越える壮大な大河ドラマなので、長い!と感じるかと見る前は思ったんですけど、

見て、短い!と思いました。

いや正確には、足りない!ですね。

いろんな家族のドラマを親、子供、孫と世代をまたぎながら映しているのですが、

なんだかダイジェストみたいにそれぞれのエピソードが短くて物足りないのです。

もっと見たい。

4時間を越える「完全版」というのがあるみたいです。

完全版のほうがおもしろいのではないだろうかと思われます。

しかし完全版はなぜかビデオ。

なんでDVDが短縮バージョンでビデオが長尺バージョンやねんと。

まあ、そのうち完全版がDVDかブルーレイで出るやろね。

壮大な物語でしたよ。

戦争の暗い影を描いた映画かなあ。

戦争に運命を翻弄されていく人々の姿。

舞踏家の家系、音楽家の家系など芸術家の彼らが、

戦争の時代をどう生きたのか。

それぞれのキャラクターのモデルはヘルベルト・フォン・カラヤン、グレン・ミラー、ルドルフ・ヌレエフエディット・ピアフとのこと。

いやー、ラストのボレロは鳥肌ものでした。

パリのトロカデロ広場に全員終結。

激動の時代を走り抜けた彼らが一堂に会す。

エッフェル塔をバックに演じられるボレロ。

ジョルジュ・ドンのダンスも素晴らしく、伴奏にボーカルがかぶさってくるところがたまりません。

うーむ、見入ってしまいました。

同じ役者が親と孫を演じていたりするので、時間軸がよくわからくなって、

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ファニーゲーム

ファニーゲーム



ファニーゲーム

不快きわまりないだとか、怖すぎだとか、

映画マニアのあいだではちょっとした話題になった作品。

それじゃあいっちょ不快な気持ちにでもなってみるか、

たまには醜いものを見るのもよかろうってことで、

鑑賞してみたのだが、そう大げさに言うほどの代物ではなかった。

肩透かし。

これは、見る前にすごいよという噂を聞きすぎて、

変に期待がふくらんでしまったからだと思われます。

なにも前情報を持たずに見たとしたら、十分に不快な映画だと思う。

舞台は別荘地かなんかなんすかねえ。

川辺にある広い別荘に家族が、ヨットを楽しむためにやってくる。

幸せな家族の週末みたいなかんじのところに、

変な男が訪問してくる。

お隣さんのところに来ている甥だとかなんとかいう奴なのだが、

お隣さんから卵を借りてくるように言われて来ましたとやってくる。

小太りな男と足の細い男。

なぜか手袋をしている変な二人組。

彼らの訪問から、死のゲームに無理やり参加させられるみたいなかんじの話。

この二人組は、その別荘地の人たちを殺してまわってるみたいなんすね。

家の人を皆殺しにしたら、その次、そしてまたつぎと殺して回ってるみたいなんすけど、

その目的も動機もまったくわからない。

ゲームだみたいなことを言ってたけど、

彼らはゲームに興じてるふうでもなく、なにか理由があるふうでもなく、

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千年女優

千年女優


千年女優


うーむ、これは恋の物語。

最初から最後まで、ある女優の叶わなかった恋の話で突っ走る。

けっこう退屈するかもなあ。

今敏監督作品で映像的には凝ってる。

老齢の女優にインタビューしていくんすけど、

過去の出来事と過去に出演した映画のシーンが回想の中で混じりあう。

インタビュアーとカメラマンが、その回想の中に登場。

その繰り返しで話が進んでいく。

話は、女優が出会った謎の男に恋して、

明日逢おうという約束を胸に思い続けるというもの。

鍵ってのが出てくるんすけど、これもたいした意味もなく、

この鍵が、政府の重要機密を解く鍵でもなく、

政府を転覆させる秘密兵器の鍵でもなく、

その鍵を巡って、政府と裏組織が争うとかいう展開もなく、

それは単なる鍵で、

男が確かに存在したという想い出の品というだけ。

女優の恋心を思い起こさせる小道具。

まあ、そんなこんなで回想は進み、恋の結末を迎える。

恋の呪いをかけられたみたいな描写があったけど、まさに呪い。

恋焦がれながらも、もう会えないということをどこかで悟っている。

呪いはかかっているけども、不幸ではない。

なぜなら、

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変身

変身


変身


東野圭吾の「変身」を玉木宏、蒼井優で映画化ってことなんすけど、

これは変な一品ですなあ。

なんか変という言葉に尽きる。

脳の一部に他人の脳が移植されて、徐々に変化していく人格。

愛していたはずの人を愛せない苦悩。

そんなかんじの話なんすけど、

細かい描写の変さがいちいち気になってしまって、

話の流れに身を任せることができない。

演出の下手さが目立った映画でした。

役者の演技は普通かなあ。

佐田真由美は、あいかわらずひどいけど。

モデル歩きで病室に入ってきたときは、驚いたね。

白衣着てるけど、まったく研究者に見えない。

どっからどう見てもモデルの佐田真由美なのが、

見てて白けたなあ。

「裏切らないか?」と悪玉木が問い、

「裏切らないわ」と佐田真由美が答えるシーンは笑ったね。

この日記は、おれに何かあるまでは見ないでくれ、

見ないわ、って見るにきまってるじゃん。

なにこの唐突なやりとりはと呆れたし。

蒼井優は、役の設定がちょっとうっとおしい。

あんなガンガン攻めまくるかんじの女だったら、

脳移植する前の玉木宏でも、

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不毛地帯

不毛地帯


不毛地帯


山崎豊子「不毛地帯」を「金環蝕」の山本薩夫監督で映画化。

映像の造りは「金環蝕」と同じ感触。

主演は仲代達矢

そして丹波哲郎だよ。

丹波哲郎はいいですねえ。

丹波がでてくると、画面が締まるっていうか、

大作っていうかんじがするんだよね。

話もおもしろかった。

ロッキード事件をモデルにした話。

映画の中ではラッキードってなってるけど、

これもうちょっと上手い名前はなかったんかいな。

ラッキードって。

もうロッキードでいいんじゃないすか。

次期採用の戦闘機をめぐって、製造会社と商社が裏工作に奔走。

主人公の仲代達矢は、元軍人。

参謀本部で作戦を考えてたやつで、シベリア抑留から帰還後、

ちょっと浪人生活して、商社に入社する。

軍関係の仕事はしないという約束で入社したのだが、

自衛隊の幹部になってる刎頚の友、丹波哲郎のことや、

日本の国防のことやらを考えて、

しだいに次期戦闘機採用の争いにのめりこんでいくっていう話。

最初は、いいお父さんみたいな男なんすけど、

娘の秋吉久美子と銭湯行ったり、ほのぼの、

それがだんだんと冷徹な雰囲気の男に変わっていく。

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『アパートメント』を観た【映画】ヴァンサン・カッセル、ロマーヌ・ボーランジェ、モニカ・ベルッチ出演のラブサスペンス




アパートメント

ロマーヌ・ボーランジェのお乳がビッグすぎてビックリ。

話の中盤に、親しみやすい顔した女の人でてきたなあと思ったら、

めちゃくちゃ巨乳で驚きました。

そりゃ、ヴァンサン・カッセルもパコパコ目当てで、

東京への出張を延期しまくるよね。

分かるよ、その気持ち。

ヴァンサン・カッセルがただのスケベ野郎に見えました、この映画。

モニカ・ベルッチが元彼女。

数年前に何も言わず去っていったモニカ・ベルッチの姿を偶然見かけて、

後を追うのだが、なかなか彼女に会うことができない。

探す途中で出会ったのが、謎の女・ロマーヌ・ボーランジェ

積極的な彼女に押し切られて、即エッチ。

まあ、モニカ・ベルッチ捜索も続けるのだが、

ロマーヌ・ボーランジェにも心引かれていく。

そして、次第に明らかになっていく衝撃の真実が~!

後半は怒涛のネタばらしで、かなり濃厚です。

あの時のあれが、あれで、あそこですれ違って、

これがこういうふうになったから、こうなったっていうのが、

洪水のように描かれていく。

ラブサスペンスかな、一言でいえば、この映画は。

一人の女性の愛が暴走した結果、

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金環蝕

金環蝕


金環蝕


外側はピカピカ光っているが、内側は真っ黒に腐っている。

それが金環蝕、ドドォーーーン!

こりゃおもろいなってことで、金環蝕

政治劇です。

総裁選で実弾(現金)をばら撒く。

ダム建設の入札で、便宜を図った建設会社から献金をうけるカラクリ。

裏のやり取りをさぐる金貸し。

新聞記者。

いろんな人間がそれぞれの思惑で、行動していく様を重厚なタッチで描きあげたドラマですね。

なんといっても、仲代達矢のいやらしい演技がいい。

福田康夫首相みたいなんすよ。

ほんと、なんか人を小馬鹿にした態度っていうんすかね、

喋り方、物腰、全てがいやらしい。

一見、ソフトで上品なんだけど、やってることは下品極まりないみたいな。

福田総理そっくり。

戦後のどさくさでのし上がった怪物金貸しを演じた宇野重吉もよかったし、

金の匂いに敏感なたかり屋みたいな政治家、三國連太郎もよかったねえ。

中村玉緒も出てたな。

西村晃は建設会社のオヤジまるだしだし。

主演級の俳優がそれぞれ、悪い奴を楽しそうに演じてます。

やっぱ悪い奴って、演じるの面白いんだろなあ。

そして、この映画はリアルテイストなので、当然、悪が勝つのです。

石川達三が実際の事件を元に書いた小説「金環蝕」が原作。

真相は明るみにでない。

真相がどうなのかっていうのは、みんな知ってるわけです。

大新聞の新聞記者が二人、世間話みたいに、

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八つ墓村

八つ墓村


八つ墓村


横溝正史の金田一耕助ものといえば、市川崑監督のものが有名だけど、

野村芳太郎監督も撮ってるんすねえ。

金田一耕助役は寅さんです。

渥美清がやってます。

かなり意外なキャスティング。

しかも、まったく活躍しないのです。

影、うす!

小説や映画の探偵というのは、実際の探偵とは違って、

名推理で事件を解決に導くヒーロー的な部分をもったキャラクターであることが多いのですが、

この渥美清金田一耕助は、本当の探偵。

実際の探偵みたいに、調査して報告するだけで、

事件に積極的に関与してどうこうしようとはしないのです。

ホンモノの探偵。

洞窟の入り口に座って、ああもうすぐ全て終りますよ~なんて、

のん気に構えてるだけなのです。

ああ、もうあの人も犠牲になって生きてないでしょうとか、

冷静に解説しとる場合かいな、

全貌が分かっているのなら、

はよ、洞窟に乗り込んで、少しでも犠牲を減らすようにするべきではないのだろうか……、

と素朴に思ってしまうのだが、

ある意味ものすごくリアルな探偵だなと感心もしてしまいました。

わいの仕事は、血筋の調査をするだけですと割り切った仕事ぶりが、

プロの探偵を思わせる。

まあ、この映画では金田一耕助は完全に脇役で、その他大勢の1人にしかすぎないわけで、

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