『ポテト・ブック/マーナ・デイヴィス著、伊丹十三訳』を読んだ【読書】じゃがいものことがすべてわかるポテト本







ポテト・パワー!!!

じゃがいも本です。

伊丹十三の著作を見ていくと

翻訳した本として出てくる一冊がこれです。

じゃがいもの本ってどういうんだって感じなんすけど、

なぜか序文を書いているのはトゥルーマン・カポウティ。

ポテトについての想い出を熱く綴るカポーティ。

著者のまえがきによると

この本は学校の奨学資金の基金を作る計画の一環で作られたらしいのです。

じゃがいも本の出版が基金作りに

はたしてつながるのかという疑問はさておき

内容は充実しています。

野菜としてのポテトの起源、

ポテトの種類、

ポテトの扱い方、

ポテト料理のレシピ、

ポテトにまつわるお話と

まさにポテトブックな内容です。

特にレシピの充実ぶりは素晴らしい。

じゃがいも料理といえば、

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『私の財産告白/本多静六』を読んだ【読書】伝説の億万長者が明かす一代で巨額の財産を築くための蓄財法







一代で巨額の財産を築きたければ、

まず収入の4分の1を貯蓄し続ける。

貯蓄がまとまったところで

それを種銭に投資する。

そこまではいいのだが、

結局はその投資が大当たりしなければ

巨額の財産は築けないのだ。

ズコーッ

本多静六自身も言ってるように

収入の4分の1を貯めるだけでは

まったくたいした額にはならない。

投資で大当たりしなければ億万長者にはなれない。

本多静六は林業で大当たりしたらしいです。

捨て値同然で手に入れた山林が高値で売れて大金持ちへ。

うーむ。

株でも大当たりしたらしいです。

暴落時に買った株が値上がりで大成功。

株は購入価格の2倍まで上がったところで

購入額分の株を売却。

残りはただで手に入れたものとして放置。

株価が上がろうが下がろうが気にせず持ち続ける。

そのようにして持ち株が増えていく。

うーむ。

いいこと書いてるけどなあ。

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『ネンドノカンド -脱力デザイン論-/佐藤オオキ』を読んだ【読書】






デザイナーってなんかかっこいい。

デザイナーがデザインしましたというだけで

なんかすごく良さそうに見えちゃうもんなあ。

ユニクロだってデザイナーコラボした

ジルサンダーやルメールのやつはなんかすごく良さそうに見えちゃうし。

デザインっていうものには魔力がある。

人を惹きつけるデザインを生み出す

デザイナーという職の人がどういう考えで

どういうものづくりをしているのか。

そういうのってやっぱ興味あるね。

この本はnendoっていうデザイン会社をやってるデザイナーの

佐藤オオキ氏のコラムをまとめたもので

脱力デザイン論と副題にあるとおりに

けっこう茶化したというかお笑い風味に脱力した雰囲気で

書かれています。

家具から家電、店舗、食器、生活雑貨など幅広いデザインを手がけて

世界中でデザインの賞をとってたりするだけに

おっ、これはなんかおもしろいと見ただけで

思うような製品をデザインしてますね。

よく次から次へと思いつくもんだと

発想力のない自分からすると感心するしかない。

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『戦争における「人殺し」の心理学/デーヴ・グロスマン』を読んだ【読書】






戦場で敵を殺さなくてはならない状況にある兵士の心理に着目した本。

これは興味深いですね。

人間には人間を殺すということに

強烈な抵抗感が備わっているらしいです。

南北戦争時代、銃器の扱いを訓練し、

人を狙って撃つ技術を訓練した兵士の集団が

戦場で近距離で相対して銃撃戦になった。

お互い全滅してもおかしくない状況なのだが

犠牲者の数は極端に少ない。

これはどういうことかというと、

狙いを外して敵に当たらないように撃つもの、

引き金を引かないもの、

銃を撃つこと以外の動作をするものの

数が多くて的確に敵に狙いをつけて

引き金を引くことができる兵士の数が少ないということらしいのです。

人を撃つ訓練をうけて

敵が襲ってきて自分の命が危ういという状況になっても

なお、人間に向けて引き金を引くことに

強い抵抗感がおきる。

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『「学力」の経済学/中室牧子』を読んだ【読書】教育をデータに基づき経済学的な手法で分析するすすめ






教育本かなあ。

子供の教育をどうするかっていうのは

親としては頭の痛い問題なんだろね。

著者は教育経済学者。

学力の向上を経済学アプローチから

やっていこうっていうね。

教育を個人の感情論や印象論でやるのではなく、

実験から得たデータの分析に基づいた方法でという考えです。

インセンティブでつって勉強させることは有効かどうか。

少人数学級は学力向上に効果あるのかどうか。

ランダム化比較試験によって得たデータから判断すると。

経済学というより社会学なんすかねえ。

文中にも「ヤバい経済学」の話や

統計の話やら社会的実験の論文の話なんかが出てくるので

教育や経済学の話というより、

社会学の話に感じましたね。

最初のほうで半分ぐらい費やして

エビデンスに基づく教育といっても、

意味のある実験やデータ収集をすることが難しいということが書いてある。

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『ドミトリーともきんす/高野文子』を読んだ【読書】朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹、科学者たちが残した言葉をテーマにしたコミックス







こういう本もあるんだね

っていう感じです。

科学読み物というほど読み物してないし、

漫画というほどどっぷりマンガというわけでもない。

日本の科学者が残した文章を

読んでみようよと誘う案内本という感じかな。

朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹らが登場。

湯川秀樹っていう名前は聞いたことあったけど

ほかは知らなかったし、

そういえば彼らの著作を読んだことは

まったくなかったなと。

科学って難しいというイメージがあるから

あまり科学関係のどっぷり科学したものは手が伸びない。

中には読みやすい随筆みたいなものもあるよっていうのが

このマンガでわかったのがよかったかな。

この本は、優れた科学者たちが残した優れた文章の前に

読者を連れて行くための本なので

この本で完結して、何かあるっていうわけではない。

解説でも説明でもなく、

案内するだけ。

なのでこういう本もあるんだねって思ったわけです。

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『街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。/堀部篤史』を読んだ【読書】恵文社一乗寺店の店主が考える個人商店と街との関係




街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。

ビジネス書みたいなタイトルだけど、

中身はそういう感じじゃない。

京都にある恵文社の店長が

店や周辺地域の歴史を振り返る

エッセイみたいな感じです。

読めば読むほど、

京都という町の特殊性を感じる。

京都には京都独自の

時間が流れているのではないか。

あそこはまだ平安の時間が流れているのだろうか。

そう感じた。

そういう独自性を持つことが

個人のお店が長続きして

生き残っていく秘訣なのかと思ったり。

なかなかお店って難しいですね。

飲食にしろ、書店にしろ、雑貨屋にしろ。

新しいお店がオープンしたなあと

思って数年したらもうなかったりするのが

けっこう多い。

儲けを考えないと

続けていけない。

儲けばかりを考えるとお店をやる意味がない。

個人商店はこの先どうやって生き残っていくのか。

そのヒントがこの本にあるようでないようで。

まあ、ビジネス書じゃなくて、

京都の町コラムとして読めば楽しめます。

写真が赤いのが見にくくて残念。

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『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする/グレッグ・マキューン』を読んだ【読書】“より少なく、しかしより良く”生きるために99%の無駄を捨て1%に集中する方法




エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にするグレッグ・マキューン

シンプルに考える。

シングルタスクに時間と資源を集中する。

最も重要なことだけやる。

睡眠は大事だぜ。

そういう生き方断捨離的な思想のまとめサイトのような本。

いろんな著者がいろんな著書で書いてることを

読みやすく体系的に書いてあるみたいな本だった。

なので、この本独自の何かがあるっていうわけじゃない。

資源を最も重要なことに集中するべきという

考え方を手っ取り早く知るにはいい本じゃないすか。

時間は限られている。

本来は1つの本当にやりたいことをすることしかできないはずだが、

現代は見せかけの選択肢や可能性に

縛られてやりたくもないこと、

やらなくてもいいこと、

重要ではないこと、無駄なことで

時間を奪われている。

まあ、時間泥棒がそこら中にいるってわけっすねえ。

やっぱり現代社会の問題ってのは、

見せかけの選択肢が多すぎるっていうことにあるんすかねえ。

あれもこれもできる、

やろうと思えばなんにでもなれると思わせる。

じゃあ、そこから何を選ぶのか。

大量の選択肢から何かを選ぶっていうことは

他を選ばないで切り捨てるっていうことになるわけで、

それってすごいストレスなんすよねえ。

選択肢がない、これしかない状況のほうが

すごい楽なんすよ。

勘違いするのが、選択肢はたくさんあるけども、

その可能性は見せかけでしかなくて

本当はそんなに選択肢はないってことだな。

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『シンプルに考える/森川亮』を読んだ【読書】いらないものは全部捨て、本当に大切な1%に100%集中する経営論




シンプルに考える森川亮

大企業を渡り歩いて

ベンチャーでの成功も体験した

著者による企業のありかた論。

ネット時代の変化のスピードについていくためには

昔ながらの企業の形では間に合わないっていう話かなあ。

ユーザーに価値を提供し続ける。

それだけ。

シンプルにそれだけを考えて

そこに資源を集中させる。

そのためには、大企業病っていうんすか、

管理のための管理とか、

意味のない会議とか、

そういう会社ごっこが邪魔になるので

そういうのはとっぱらってしまおう。

状況の変化のスピードが

昔とは桁違いだから

よりシンプルにやるべきだみたいな。

しかし、すごい経歴ですね。

テレビ局やソニーを経てLINEですからね。

テレビ局をやめるときには、

君のやりたいことができる部署を作るからと

引き止められるとか。

相当優秀なんだな。

同じような機能を持つアプリはたくさんあったのに

LINEが生き残ったっていうのは

結局、シンプルにユーザーの利便性を

再優先されたつくりになってたかららしいです。

ユーザー本位とは簡単に言うけども、

なかなかできないっすよねえ。

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『続・死ぬ瞬間―死、それは成長の最終段階/エリザベス・キューブラー・ロス』を読んだ【読書】様々な文化、宗教、職業の観点から死を考察したレポート





続・死ぬ瞬間―死、それは成長の最終段階エリザベス・キューブラー・ロス

死ぬことはなぜこうも難しいのか。

楽に死ねないのはなぜなのか。

死についての研究で有名なエリザベス・キューブラー=ロスの著作。

「死ぬ瞬間」の続編みたいな感じですかねえ。

中身はいろんな人の論文というかコラムが入ってる感じです。

アラスカインディアンやユダヤ人、

ヒンドゥー教での死はどういうものとして

とらえられているのかという原稿も入ってます。

近しい人が亡くなった人が

葬儀でどういう心の整理をするのかみたいな原稿も。

多くの末期患者へのインタビューからわかる

人が死をどう受け入れるのか受け入れないのか、

死にゆく人の周辺の人間が

死をどうとらえていくのかという話は興味深い。

だがしかし、何か違和感を感じてしまうのだなあ。

死を受け入れると受け入れないとか、

うーん、死に関して人間に決定権がもともとないのだから

死を恐れないとか、死を直視して

最期まで懸命に生きるとか、

そういう考えには何か違和感を感じてしまう。

死は成長の最終段階と言われても、

何か違うなあと。

ポエムとか作ってもどうなんかなあと。

死はただあるものであって、

人間が死についてあれこれ考えるものでもないような。

もし死が人間によって決定できる事柄で、

俺は死ぬことにした、

俺は死なないことにしたということができるものであるのなら、

死についてあれこれ考えてもいいような気がする。

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