『女囚さそり 第41雑居房』を見たんだ【映画】女たちを虐げる男に復讐のナイフを突き立てるクールな女“さそり”松島ナミを梶芽衣子が演じたシリーズ第2弾


出刃包丁のリレー。

虐げられた女たちの怨念を具現化した出刃包丁で

ラスボス退治をした梶芽衣子。

囚人服に身を包んだ女囚たちの大群が

高層ビルとアスファルトのコンクリートジャングルを疾走するラストシーン。

アートですね。

梶芽衣子の女囚さそりシリーズ第2弾にして

アートフィルム化したさそり。

前衛っていうかねえ、アングラっていうかねえ。

梶芽衣子、二言ぐらいしかセリフがありません。

ずーっと黙ってる。

梶芽衣子演じるさそりっていうのが

もはや人間じゃないんすよ。

女囚たちを見守る神というか、

情念にとらわれ罪を犯す人間たちを傍観する

超自然的な存在というか。

そんな感じの描かれ方です。

題名は雑居房なので刑務所の密室での話かと思ったら、

護送中に逃走した女囚たちの逃避行を描いたロードムービーになってます。

オープニングは刑務所。

独居房にぶち込まれ放水される梶芽衣子。

広場で看守たちに襲われ辱められる梶芽衣子。

さそりを反逆のアイコンにさせないという

刑務所長の作戦がうまくいったかと思ったら、

式典で所長の残ってる目をつぶそうと

スプーンを研いで作ったナイフでとびかかるさそり。

目は潰せなかったが、式典はぶち壊し、漏らしたお偉いさんは

女囚たちに笑われて大恥。

さそりの反逆心は消えてない。

でも、ほかの囚人から慕われてるのかというと、全然です。

護送中に他の女囚からリンチをくらって

さそりはボコボコにされたりします。

逃亡も別にみんなで協力してるわけじゃなくて

流れ上、一緒に行動してるだけって感じです。

一目置かれてるけど、疫病神扱いされてるさそり。

リンチされたりなんやらで血反吐をはく梶芽衣子だが、

次のシーンではケガもしてないし血も流れてないし

髪の毛はトリートメント&ブローばっちりのさらさらだしで

まったく人間味がありません。

しゃべらないのもあって梶芽衣子が人間にみえません。

なんだろ、女たちの恨みつらみ、罪の意識、怨念、情念みたいなものが

集まって生み出された霊的な存在、それがさそりみたいな。

ラストシーンはさそりが神話になったっていう感じすかねえ。

さそりは主役じゃないんすよ。

他の女囚たちが主役なんすよ。

逃亡中に女囚たちの過去の罪が

幻想的なイメージ映像とともに描かれていきます。

子供殺し、子供が恋しい、男が欲しいなどなど

業を抱えた女たちの罪がグロさとともに描かれる。

一人ひとり見せ場があっておもしろいんすよ。

よかちん音頭とか歌いだすやつとかいて

なんだ?よかちんちんって?なったけど

あれってオリジナル曲じゃなくて九州地方の宴会芸みたいですね。

ビール瓶を腰にあてておどけて、よかちんちーんって。

護送車から逃亡するときに、看守が股間に太い木を打ち込まれて

殺されてたのを思い出してしまった。

女囚たちのリーダー格やってるのが白石加代子なんすけど、

完全にやばいやつでした。

狂犬。

目つきが完全におかしい。

さそりも男たちもどっちも目の敵にしてかみつきまくる。

女囚たちが逃亡中に観光バスでレジャーにきてるグループに遭遇。

観光バスの男たちは酔っぱらって完全スケベモード。

バスガイドにセクハラしまくったり、

警官から女囚が脱走してるから気を付けるように言われたら

女囚も女だからご無沙汰でたまってんだろみたいにゲスに笑う。

そいつらが女囚の一人と偶然遭遇したらどうなるか。

え?みたいな。

普通に凶悪犯罪を酔ったノリでやっちゃう男たち。

この映画の悪役は誰っていうわけじゃなくて

男なんだよなあ。

女をモノ扱いして、弄んでポイと捨てる男。

そういうすべての男たちによって

蔑まれ、食い物にされ、涙を流して死んでいった女たちになりかわって

たまりにたまった怨念を叩き返す巫女がさそりっていうわけなのさ。

まあ、アメコミのダークヒーローみたいなもんですね。

女囚さそり 第41雑居房予告編
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女囚さそり 第41雑居房 [ 梶芽衣子 ]

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