『野菊の如き君なりき』を見たんだ【映画】



気の持ちようで人はどこまでも不幸になれる。

70歳を越えた笠智衆が少年時代を回想する。

一緒に育った仲良かった従姉との

恋ともつかぬ熱い想い出を。

昔の回想シーンは、

画面の縁が丸くなるので

なんかアルバムの写真を見返してるような

気分になりましたね。

まあ、身分違いのかなわぬ恋心というやつですかねえ。

旧家の男児である主人公。

お手伝いとしての従姉。

幼いときから一緒に育った二人には、

身分違いの壁はないのです。

これは大人がそういうふうに

わけ隔てなく育てたから、

二人はそうなっちゃっただけなので、

大人が罪作りなことしたなあってことです。

しょっちゅう一緒にあれこれやらせるもんだから、

二人が仲良くなるのは無理もない。

子供だからと適当にやっちゃったのが

よくなかったですねえ。

それで大人に近づくと、

強引に離ればなれになるようにする。

仲を裂こうとする。

仲良くなるように仕向けて、

仲を裂くみたいなことを大人はやっちゃってる。

そして悲劇的な結末を迎える。

従姉も強情というか一途というか。

申し分ない縁談を世話してもらっても、

気持ちは主人公のことから離れない。

あの人じゃなくちゃダメなんだ。

あの子じゃなくちゃだめなんだ。

他の道はだめなんだという気持ちが

人をいくらでも不幸にする。

ダメならだめで

ひょいっと軽く方向転換できる人のほうが

幸せつかむんじゃないすかねえ。

こだわりが人を不幸にする。

そんな話だったかな。

まあ、二人は一緒になって

駆け落ちするわけでもなく、

心中するわけでもなく、

立ちはだかる壁に立ち向かう術を

何も知らないぐらい

未熟で無垢なのも不幸だね。


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