『クリーピー 偽りの隣人』を見たんだ【映画】





これはどうなんだろ。

サイコパスホラーかと思ったら、

ディスコミュニケーションのドラマだった。

サイコパスが出てくる映画なんすけど、

あんまり怖くなかったかな。

どっちかというと笑っちゃうみたいな。

いや、雰囲気は怖いぞーっていう感じなんすよ。

音楽とかもホラーだぞーっていう音楽だし。

でも、笑っちゃうんすよねえ。

まず俳優の演技。

のっぺりした棒演技する男優陣。

逆に女優たちは熱演です。

この温度差。

竹内結子のうまさと

西島秀俊の棒さのハーモニーが

なんか笑っちゃう。

笑っちゃうといえば東出昌大ですね。

ぬぼーっとしたちょっと鈍そうな若い刑事役で

迂闊すぎて犯人にすぐやられる。

ホラー映画のお約束みたいなシーンで

笑っちゃったもんなあ。

なんで一人でそこ行くのみたいな。

あやしすぎる男のあやしすぎる家に

気軽に一人で入っていく東出昌大君。

おかしいとわかってるのに

危険なことしちゃうホラー映画でよく見るシーン。

笹野高史もなんで一人で家に入るのかみたいな。

警官たちのコントみたいなシーンも

笑っちゃったなあ。

香川照之を捕まえにきたかと思ったら

西島秀俊を逮捕していく警官。

お巡りさんコントだぜ。

それに竹内結子も最初から変で笑ったもんなあ。

引っ越し挨拶に手作りチョコレートってないだろ。

シチューの残りをでっかい皿にいれて

よく知らないお隣さんにおっそわけって

その感覚、ちょっとおかしくないかみたいな。

そういう変なというか、

間の抜けたシーンが黒沢清節ってやつかな。

サイコパス出てくるからといって

「CURE」みたいなのを期待するとずっこけるけど

これはこれでまた違うサイコものとして

見れましたね。

サイコパスを追う刑事ものではなくて

誰しも人の気持ちはよくわからないという

心理ドラマみたいな感じ。

西島秀俊はサイコパスを研究してる刑事だったが、

サイコパスのことをまったくわかってなかった。

ただ知識としてのサイコパスを知ってるだけで

実際のサイコパスのことを理解してるわけではなかった。

自分の妻が典型的な

サイコパスに操られるようなタイプの人だというのも

わかってなかったのです。

西島秀俊は何にもわかってなかったのです。

サイコパスの研究してたのにサイコパスのこと知らない。

一緒に暮らしてるのに

嫁のことわかってない。

人は誰しも人のことを知らない。

他人の気持ちなんかわからない。

自分の周囲の近しい人間のことを

まったく知らずに生活している。

その怖さというか、不安というかねえ。

香川照之が怖いんじゃなくて

隣人は何する人ぞという世界で

みんなが普通に生活しているのが怖い。

そんな感じでしたかねえ。

サイコパス香川照之はその象徴として出てくる。

なのでサイコパスをリアルに描いてません。

どうやって人を操るのかの描写は

クスリを使ってるぐらいで詳しくはないんすよ。

まあ、犯人を追うサイコ刑事ドラマとして

見ようと思っちゃうとちょっと無理があるかも。

人は人の気持ちをわからないという

観念的なドラマとして楽しむのがいいかなあ。

人は他人の気持ちはおろか

自分自身の気持ちもよくわからない。

香川照之もなんで自分がこんな生き方してるのか

わかってないし、

女の子も竹内結子もなんで

香川照之のいうことをきいてしまうのか

自分でわかってない。

西島秀俊も大変な目にあってから

やっと自分は何もわかってなかったと気がつく。

刑事たちも何にも情報を共有してないし、

単独で自分勝手に動く。

誰もが、自分が何をやっているのか、

他人が何をしているのか知らない。

なんかそういうドラマだったかな。

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