2008年11月04日

遙かなる山の呼び声

遙かなる山の呼び声


遙かなる山の呼び声


泣いちゃうね。

最近、老化のせいか涙がよくでます。

流れ落ちないけども、下まぶたのところにダムみたいに涙が溜まるんです。

なんかいいんだよなあ、これ。

西部劇みたいな話なんすけどね。

監督は山田洋次で主演は高倉健倍賞千恵子

子役の吉岡秀隆も出ています。

舞台は北海道。

夫亡き後、子供を育てながら小さな牧場を続けている倍賞千恵子。

ある雨の夜、高倉健が道に迷ったから一晩軒先を貸してくれとやってくる。

思いっきり不審者なんすけど、泊めてあげる。

それがきっかけで高倉健が牧場で働くようになって、

未亡人とその子供と仲良くなっていくっていうパターンの話。

流れ者が母子のところにやってきてどんどん仲良くなって、

このまま幸せな時間が過ぎていくと思ったところ、

流れ者には人に言えない事情があって、別れがやってくるっていうね、

西部劇みたいな物語。

健さんは、これぞ高倉健だみたいな寡黙で働き者で頼りになる不器用GUYだし、

倍賞千恵子もいいんだよなあ。

夫が亡くなって、女手で牧場を続けるのは無理だから、

牧場辞めたらどうかと周囲はいってんだけど、

夫と二人で始めた想い出の牧場をやめるふんぎりがつかなくて、

体を壊すぐらいがんばってる奥さん。

ぴんと気持ちが張ってる感じがね、いいんだよ。

ずーっと気丈に振舞ってたのが、

高倉健が事情を話して、出て行きますとなったとき、

ひとりでは辛くてさびしいからここにいて欲しいと弱音をはいて健さんに抱きつくシーンで、

一気に緊張がとける。

いいなあ。

この映画、前振りとオチがしっかりあって、メリハリが利いててすごくうまい。

冒頭、高倉健が牧場に始めてやってきて出て行くときの彼らのやりとりと、

映画の終盤、高倉健が牧場を出て行くシーンの彼らのやりとりがまったく同じ。

歩いていく高倉健に、倍賞千恵子が吉岡秀隆にお金をもたせて渡しに行かせる。

やってることは同じなんだけど、最初の3人の関係と、

最後の3人の関係は大違いなんすよねえ。

同じやりとりをもってくることで、

2ヶ月で3人が本当の夫婦、親子も同然の仲になったというのが、

すごく印象付けられて、なんかほんと泣けてくるというか、

幸せは長くは続かないなあとしみじみしちゃいましたね。

また、その後がいい。

ちゃんと救いがあって、思い出すだけでも泣けてくる。

ハナ肇がいい役どころなんだよなあ。

ゲスでパワフル。

下品でいい奴。

すごいパワーだ。

まあ、とにかくラストはほんとよかった。

高倉健に倍賞千恵子が思いを伝えるんだけど、

そのやりかたが粋でね。

なんかいいもの見たってかんじだよ。

役者陣の演技がみんな上手くはまってたのもよかったね。

吉岡秀隆は天才子役だね。

上手い上に、大人が期待する子供らしさ、

自然な感じをだせているっていうか、上手すぎない演技というか、

そのへんがいい塩梅なんすよ。

あとは、山田洋次映画おなじみの面々、

渥美清武田鉄矢が出演。

ムツゴロウさんこと畑正憲氏もでてきました。

なんかいいんです。

いいもの見たっていうかんじです。

山田洋次 作品クロニクル

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