めがね

めがね


めがね


いやー、よかったなあ。

かもめ食堂」の荻上直子監督の映画だから、どんなトーンの映画かはわかってた。

ぼけーっと見るのに最適。

なんだろなあ、これだけ事件も事故もとくに起こらないのに、

見てるのが苦痛でないんだよなあ。

むしろ心地よい。

これはなんなんすかねえ。

この感覚は。

なんにもないけどなにかがあるよってなもんですね。

だから感想の書きようがないんすけど。

海しかないあんなとこで、一日中ぼけーっとして、

うまい飯食って暮らせたら最高っすね。

やたらに飯が美味そうだったなあ。

小林聡美が島にやってくる。

休暇を自然の中で過ごすためかな。

光石研ともたいまさこがいる宿に泊まるのだが、

二人のペース、小林聡美にたいする距離感がよくわからず面食らう。

小林聡美は、一人の時間をすごしたいっていう意識がちょっと勝ちすぎてて、

飯を一緒にどうですかといわれても断るし、

カキ氷を勧められても断るしで、

あんまり宿の人とかかわろうとしない。

まあ、当然、朝のラジオ体操みたいな変な体操に誘われても断る。

なんか距離をとりすぎてるような感じなんすよ。

試そうともせず、いや、わたしはいいですって頭から周りに壁をつくってる。

でね、もたいまさこや光石研は、そういう小林聡美の態度に怒るわけでもなく、

しつこくからんできるわけでもなく、

ただたんたんと自分らのペースでいくわけ。

干渉するわけでもなく、かといって無視するのでもなく、

いちおう声はかけて、もしよかったらどうぞって

いい塩梅の距離感でいるんすな。

小林聡美がね、退屈だからって宿替えをするんだけど、

移った先の宿が、けっこう熱くるしいかんじのところで早々に退散して戻ってくる。

薬師丸ひろ子が、土とたわむれて自然を楽しもうみたいな畑を主催してるとこ。

なんか違うなあみたいな。

休暇なのにがんばるってなんか違うみたいな。

一人で閉じてるのも違う。

大袈裟にがんばるのも違う。

もたいまさこたちのペースが一番心地よいってことに気がつくんすな。

いい塩梅を見つけるわけ。

これって一見、田舎でのんびり楽しいなあっていう映画かと思うけど、

人との距離感みたいなことを描いた映画じゃないすか。

かたくなに一人になる必要もないし、

がんばって係わり合いを持つこともない。

ただ、そのときその場所でのめぐりあわせみたいなものを大事にすればいい。

それが一番心地よい。

そういう映画じゃなかったっけ。

小林聡美がそういう境地に至るまでを上手く見せてくれるから、

何もないようでも、気持ちよく見てられるんじゃないすかね。

観客が小林聡美と一緒に体験して、一緒に変化していく。

なかなかよかったです。

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